先日、新米を各所に届けに行くというレインボーさんからのお誘いで、一緒に宇佐市までお出掛けすることになりました。ドライブなので、お酒抜きの健全デートです(笑)
お昼前に合流して、まずはレインボーさんの職場へ。そこで1袋下ろして、次に以前からのお知り合いという方の自宅へ。そちらへは2袋お渡ししました。
非力な私は助手席待機(手伝えよ)
さて、遠出の目的は達成しました。
ランチを食べそびれていたので、ドライブしながら食べ物屋さんを探します。
大きな通りに出る際に、レインボーさんから右折か左折かどちらに行きたいか聞かれました。
細かい予定を立てずに『行き当たりばったりなるようになる』スタンスなお出掛けはいつものことです。
そこで私はなんとなく左から圧を感じていたので、左折をお願いしました。これがのちに大正解。
しばらく車を走らせていましたが、商店はたくさんあるのに飲食店がなかなか見つかりません。レインボーさん、すっかり空腹のようでちょっと心配。さっき右折にしておけば良かったかな? と不安に。
特に何が食べたいなんてものはとっくに無くて、とにかく目に入った食べ物屋さんに入ろうという次元にまで来た頃に、一軒のうどん屋さんを発見! お昼時を少し過ぎていたので、程よく席にも余裕があって、窓から見える稲穂の波を眺めながらの穏やかなランチタイムです。
私はごぼ天うどん、レインボーさんは天婦羅うどん。追加でおにぎりも注文。
うどんは太くて柔らかくて、博多うどん寄りな感じでしょうか。無料サービスのお漬物とあわせて美味しく頂きました。
ようやくお腹も落ち着いたので、さてこの後どうするか? 更に左の方向へと向かいます。
そこで私は目ざとく見つけました。『宇佐神宮まで4㎞』の看板を。近い!!
宇佐市といえば『宇佐神宮』ですよね。いや、から揚げとか掩体壕とかいろいろありますが、私の中では真っ先に浮かぶのが宇佐神宮なのです。
過去に2回訪れており、願掛け地蔵尊にもお参りしています。ひとつだけ願いを叶えてくれるというお地蔵様。お参りにはルールがひとつあって、願掛けしている姿を誰にも見られてはいけないのです。
私が過去お参りした頃はあまり知られていませんでしたが、いつだか全国放送のテレビで紹介されたらしく、願掛けに来る人が増えて最近はちょっとお参りしづらくなっているようです。
実はここまでの間に一度、他に寄りたいところはあるかと聞かれて「宇佐神宮の近くを通るならお参りしたい」と伝えていました。ただ、宇佐神宮は広いです。特別高くはないですが山なので、たくさんの石段と傾斜のある道を昇らなければいけません。それでレインボーさんへ提案するのに少し躊躇していました。検索したところ、お参りの所要時間は「通常参拝60分」とありました。
それを聞いたレインボーさん、「えー、やだぁ」と。
ですよねー。
レインボーさんにはただでさえ重たい米袋をいくつも運んでいますし、長距離の運転も任せっぱなし。それで更に約1時間も歩かせるのは申し訳ない。
いや、でも行きたい。4㎞なんてすぐやん!
「宇佐神宮! 今4㎞て看板にあったよ!」「えー(困惑)」
「ほら、もうあと2㎞て!」「えー(更に困惑)」
そして、レインボーさんにとっては無情にも(笑)、宇佐神宮の駐車場に差し掛かりました。
「本当に行くの?」「行きたい!」
という超我が儘な短いやり取りで、レインボーさんは素直に駐車場に入ってくれました。
ありがとう、愛してるわ(笑)
実は、私には物凄くこの場所でやりたいことがあったのです。それを成し遂げる為には、たとえ酷でもレインボーさんを付き合わせる必要があったのです。
境内に入り、広く清々しい空間の中を進みます。左手側の脇に、横に渡した太い竹筒からチョロチョロと水が流れ出しています。手水舎はもう少し先ですが、まだコロナが不安な方はここで清めれば良いのかな? とレインボーさんに話しかけたら、返ってきた言葉は「ごめん、何言ってんのか全然分かんない」でした。
神社仏閣にはまったく興味がないとは言われていましたが、そこまで全力な返しがくるとは思っておらず笑ってしまいました。
手水舎で作法を教えながら、お清めを済ませます。
手水舎の前が、例のお地蔵様に向かう分かれ道(立て看板あり)がありますので、レインボーさんにお地蔵様のことを話して「何かお願い事ある?」と尋ねましたが、特に無いとのこと。
今回はまっすぐに上宮に向かいます。
上宮へと続く鳥居まで来たところで、「絶望的な階段が見える……」と呻くような声で呟くレインボーさん。胸は痛みますが、笑って誤魔化しながら更に先に進みます。
そして遂に私の真の目的ポイントである、若宮神社の横まで来ました。石畳を凝視し続け、発見『夫婦石』!!
皆さん宇佐神宮のジンクスってご存じですか? 祀られている神様が女性なので、カップルでお参りすると嫉妬されて別れてしまうのだそうです。
実際に別れてしまわれたカップルもいるそうですが、別れることなく順調に続いているカップルや、毎年初詣に訪れているご夫婦がいるのも事実のようです。
私の勝手な想像ですが、別れることになったカップルは元々ご縁がなかっただけなのではないかと思っています。それを見た神様が、「その相手はやめておきなさい」と縁を切らせてくれたのではないかな? と。神様は、きっと相手を見極めてくださっているのです(意見には個人差があります)
そもそもカップルに嫉妬する神様が祀られている境内に、夫婦石なんてあるものでしょうか。
向かい合うように敷かれた石に、カップルや夫婦であれば手をつないでそれぞれの石の上に立つと今後も円満に。おひとりさまであれば、両足でそれぞれの石の上に立つと良縁に恵まれるという夫婦石。
当然レインボーさんはそのようなパワースポットがあるなど知らないので、私が「あったー!」と喜んでいる様子を見てポカーン。そして、私から突然手をつながれて、石の上に立つように促されてかなり動揺していたと思います。いやぁ、申し訳ない(本心か?)
夫婦石からすぐのところに丁度ベンチがあって、汗だくのレインボーさんが少し休みたいというのでちょっと休憩。私たちのあとにも仲よく夫婦石の上に立って記念撮影をするカップルを眺めつつ、「これが目的で来たかったん?」との問いかけに「へへっ」と笑っておきました。
この後上宮にお参り。西大門や二之殿、三之殿が改修工事中で幕が張られていたのは残念でしたが、ご神木にレインボーさんの健康をお願いして下宮へ。
遠回りやん、とかまっすぐ帰ったらいけんの? とぼやくレインボーさんを宥めながら下宮のお参りも済ませたらようやく元来た道を戻ります。
レインボーさんは上宮でお守りを頂いていたのですが、その際の巫女さんの言葉に少々驚いていました。「〇〇円お納めください」とか「よくお参りいただきました」というワード。神社で縁起物やお守りを頂く際にはお決まりの言葉ですし、レインボーさんは毎年地元の神社へ初詣に行っているのは知っていたので、これらを知らなかったのが意外でした。
いつもおみくじ引くだけだったのかな? 来年は破魔矢か熊手でも頂きますか?
仲見世まで行く気力も失っているようだったレインボーさん。駐車場代はもちろん私が支払って、帰路につきます。
我が儘を通してごめんなさいと、ありがとうをたくさん伝えました。
最後に、上宮で引いたおみくじについてちょっとだけ。
運勢は「小吉」でしたが、「恋愛」の項目に書かれていた言葉が直球で衝撃的でした。
『この人を逃すな』
はい、大切にします。
今回は連載企画以来の長文になってしまいました。最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
すっかり秋めいてきました。うっかり寝冷えなんてなさいませんように。
では本日はこの辺で。