アラフィフ婚のすゝめ

アラフィフ婚夫婦の日常つれづれ日記

もしもの世界

ふと思ったのです。これまでにも散々書いてきましたが、私と虹夫さんは性格も趣味嗜好も(お酒以外は)まったく異なります。

もしも子供を授かることが出来ていたら、どのような子育てをしていただろうか、と。

 

いえ、年齢も年齢ですので、最初から子供を持つことは考えてはいませんでしたよ。でも、もしも私たちがもっともっと早くに出会って、そういう関係が築けていたら?

 

両親の得意なジャンルが異なる場合、どちらの知識も与えることが出来るので子供の世界を広げることが出来るように思います。実際に私は父から理数系の知識や蘊蓄を、母からは詩的で文学的な見識を得ることが出来ました。

どちらも歴史や文化芸術を好んでいたので、古い映画や絵画などにも触れる機会を多く与えてもらいました。

 

その影響を多大に受けてか、理屈っぽくもあり、抽象的でもある私。もしも私が子供に何かを与えることが出来るなら、歴史の面白さ、音楽の楽しさ、物語の味わい、伏線回収と言う刺激を伝えることでしょう。

 

一方で、虹夫さんは雑学が豊富です。知っているのが少数派な面白い知識を沢山持っているし、何かを尋ねればいつでも的確な回答を返してくれます。

特にこれとい特化したジャンルはないけれど、よろず満遍なく頼りになります。

 

ただひとつだけ、気掛かりがあります。お互いの笑いの好みです。

私と虹夫さんは同じ芸人さんのネタを見て一緒に笑ったことがありません。私が声を上げて笑っている時、虹夫さんはスンとしています。虹夫さんが爆笑しているところって、見たことがありません。

何度か虹夫さんから「これ初めて観た時、腹抱えて笑った」と見せてもらった動画がありますが、どれも物理的に痛いとか、臭いとか、お下品だとかばかり。体当たり芸とか、リアクション芸が大好きなのです。こちらは顔をしかめるばかり。

 

もしも私と虹夫さんに子供がいれば、きっと虹夫さんは「これ面白いぞ」と我が子にそういった動画を沢山見せるでしょうし、下手すればそんなちょっかいを出すかもしれません。行動力のある人なので、もしかすると一緒にやり始めるかもしれません。

そんな場面を見つけたら、私なら「今すぐにやめなさい!」と叱り飛ばしてしまうでしょう。

生のお魚とか触れない!なんて言ってられない。生さんま焼きました。



お父さんは楽しんで大笑いしてくれるのに、お母さんは目くじら立てて怒る訳です。

子供は板挟み……。

他はともかく、お笑いの好みは子育てするにあたってよくよく話し合う必要があるかもしれません。

 

なんにせよ、私も虹夫さんも子供は大好きで、どちらも不思議とこどもには好かれるタチです。私の怒鳴り声は上がるにせよ、賑やかに過ごせていたかもしれませんね。

 

ところでこれをお読みの方で、志村けんさんの『ケンちゃんブー』てネタをご存じの方いらっしゃいませんか? 虹夫さんは昔リアルタイムでそのネタを見たことがあるそうなのですが、私を含めて「それ知ってる!」て方と出会ったことがないと言うのです。ウィキペディアには僅か2行ほどの記載があるので、虹夫さんの見た幻ではないことは確かなのですが。

ケンちゃんブーをご存じの方、テレビで観たよという方、何かしら反応頂けると虹夫さんが喜びます。

 

それは刺激じゃなくてストレス

洗い物をしていて、すすぎの為に水道のレバーを引き上げようとして蛇口を掴んでしまいました。

「あぁっ! もうっ!」

と自分に悪態をついてしまい、何をひとりで騒いでいるのかと気になっているであろう虹夫さんに「今ね、こういうことをしてしまったの」と説明をしました。

虹夫さんはスマホを見ていた顔を上げてにっこり。

「楽しいね」

こんな風に、いつも虹夫さんは私のおっちょこちょいを楽しんでくれます。

 

時には買っていた物の存在を忘れていて、ひょっこりそれが出てきた時には「そうそう、あなたその為(所用に使う為)にうちに来てくれたんじゃなーい!」と声を掛けている場面を目撃され、目を丸くされたりもします。

 

虹夫さんにはまだなかなか理解してもらえませんが、独り暮らしの長かった私から言わせれば家具家電は同居人です。ビニール袋や氷にだって楽しく話しかけますよ。返事は求めていません。お話しできるのが楽しいのです。

怪しい人だと感じられますか? テレビと会話なんてまだまだ独り暮らしでは初期段階(初期症状?)ですよ。

 

そんな些細なことでも楽しんでいる熟年新婚夫婦の私たちですが、ひとつ不満があります。主に私が抱えている不満なのですが。

私の腕には長径1cm弱のシミがあります。かなり濃いし、ここまで大きいと大変目立ちます。勿論気になってしまって、消せるものなら消してしまいたいと悩んでいます。

 

そんなシミを、虹夫さんは度々人差し指でポチっと押して「ピンポーン」なんて言うのです。

私の悩みの種で遊ばないで! と「もう!」なんて怒るのですが、虹夫さんはニヤニヤ。それはそれは本当に楽しそうなのです。

 

これ以外にもちょくちょくからかってきては私の反応を嬉しそうに見ている虹夫さん。

「こういうことされるの嫌だ?」

なんて当たり前のことを聞いてきます。

「嫌に決まってるでしょ!」

「いいやん。退屈な日常にちょっとした刺激を与えてるんやん」

「……そ、それは、刺激じゃなくてストレス!」

「ストレスか!」

虹夫さん爆笑。何がそんなにおかしいのか。

9月の終わりに食べたかき氷。左奥が虹夫さん。



でもそれ以来、虹夫さんは私にちょっかいを出してはジト目で睨む私に、「ストレス?」なんて上目遣いで聞いてきたりするのです。

聞くまでもなく、ストレスです!

 

虹夫さんに伝えたい。

私はあなたと一緒にいられるだけで楽しいのです。わざわざストレス、じゃなくて刺激とかいらんです。

 

また惚気話になりましたか? 大変失礼いたしました。

 

 

天然の母

少し前に虹夫さんのお母さんについて書きましたが、本日は私の実母について書こうと思います。

とにかく天然で無神経な人です。

 

虹夫さんと結婚の挨拶に行ったとき、正座がツラそうだった虹夫さんに「これ使ってください」と、ピーナツ型のバランスボールを持ち出した話はいつか書きました。それくらい突拍子のない話には枚挙にいとまがありません。

 

先月下旬、結婚式のメモリアルフォトが出来上がりました。

結婚式の直前に脳梗塞で入院していた母。その後の検査で改めて手術をすることになり、入院が決まっていたので、入院前に実家に届けに行きました。

その際に、結婚式でお友達から「お母さんにそっくりやなー。すぐに妙春ちゃんのお母さんって分かった」というご意見が多かったことを伝えました。

すると母、強く何度も頷き笑いながら「うんうん、わるいところがな」と。

 

悪いところが似ているって何? と虹夫さん驚きつつ笑いを噛み殺していましたが、実は母が本当に言いたかったのは『丸いところ』。

つまり、私と母が太っていて顔や体型が丸いことを揶揄したのです。

母は顔面神経麻痺や脳梗塞の影響で舌が上手く回らず、残念なことに「ま」が「わ」にしか聞こえないのです。本人は気付いていないので、ただ笑っています。

 

長い付き合いで母の言葉選びの癖は把握しています。私はすぐに理解しましたが、こちらは笑えばいいのか怒ればいいのか判断が出来ず、ただ歯を食いしばるしかありませんでした。

 

入院の二日前、虹夫さんにお願いして八幡宮へ病気平癒の祈願をしに参拝。御守りも頂きました。

当日は手術の説明に私も兄と共に付き添うため、朝から虹夫さんに病院まで送ってもらいました。

 

これまでは兄に丸投げしていて知らなかったのですが、手術を伴う入院の前って長い行程があるんですね。受付してから検査に呼ばれるまでも、検査そのものも、次の説明を受けるまでも、その説明も、物凄く時間が掛かる!

 

説明待ちをしているとき、母が言いました。

「長いやろ? これだけ長いと誰かを付き添わせて申し訳ないわ。ひとりで来た方が楽でいいわ」

……は? と、カチーンときた私。元来、気が短いです。

「今日は来てごめんなさいねー」

なんて皮肉を込めて言ってしまったのですが、なんと母から返ってきた言葉は「ホントや!」でした。

 

あぁ、本当に来るんじゃなかったわ。御守りも返してもらっていい? て気持ちになりました。

 

そこは「そんなことないよ。今日は来てくれてありがとう」と返すものだと叱ったが、それに対する母の反応は「え? だからそう言ってるじゃない?」

 

どこで言った? 申し訳ないわ、がそれかい? ニホンゴムズカシイネー(片言)

 

精神的にぐったりしてきたところに、ようやく医師の説明に呼ばれました。

大変細かく丁寧に、あらゆる予測をあげてひとつひとつ解説をしてくださり、私としてはかなり不安は解消されました。

 

そうは言っても患部は脳の血管です。万が一にも事故が起これば、障害を負う可能性もあります。

本人はとても不安で緊張していることでしょう。

 

執刀医の先生が言いました。

「どうしたって、不安はあったでしょ? 生活の中でも心配はするでしょうし」

母、応えて曰く

「そうですねー。重たいものを持ったり身体に力を入れて、その途端に破裂したらとか心配になって。だから腹筋運動も出来なくてお腹周りがこーんなに(突き出たお腹のジェスチャー付き)」と。

 

医師、爆笑しながら曰く

「付き添いの方が“そうじゃないだろー”て顔してますよ」

私と兄が顔を歪めて項垂れてるところを拾う医師。そこはスルーして頂きたかった。

 

こんなネタが豊富な母ですが、翌日無事に手術を終え、現在は安定しています。

当初の予定していた手術以外にも、緊急で措置した方が良いと判断された箇所が複数あり、そちらも即対応して頂けたそうです。予定していた箇所もかなり危険な状態だったらしく、今回手術を決断しておいて正解だったとのことです。

 

母、ネタ以外にも運も持っているようです。それもかなり強いものを。

病気平癒のお参りに行ったに引いた御神籤。私も持ってます。

 

手術後の説明も兄と一緒に受けたのですが、そこで医師から「これで当面の不安は無くなったから」ということで、運動も心置きなく出来てダイエットも出来るね的なことを言われました。

どうだろうなー、という渋い顔をする兄の横で、私が「不安がなくなったことで気が大きくなって、更に食べるようにならないか心配です」と口走ってしまい医師大爆笑。

兄も乗っかって「これが正論です」とか言ってました。

 

何事も笑いに持って行ってしまう悪い癖も、私は母によく似ているかもしれない。

 

結婚の決意と覚悟を根底から覆しかけた男

はい、タイトル。虹夫さんのことです。

 

日々惚気をてんこ盛りでお送りしているこのブログ。珍しく愚痴です。

 

私は以前から国保に加入しています。障害者手帳を持っていることや、失業給付のなんやかんやで国保税はかなり軽減されており、大変ありがたく思っていました。

 

結婚して虹夫さんと新居で生活を始めたことで、当然国保の窓口で改姓と住所変更の手続きをしたわけですが、その際に世帯主が変わったことで国保税の計算が変わると伝えられました。

そして、請求は私から世帯主となる虹夫さんに代わることも教えてもらいました。

計算が変わることで請求額も変更になるので、直近の納付期限の分以降は新しい納付書の額を収めてくださいとも。

 

その場ではふむふむ、と納得したつもりでしたが、新たに届いた納付書にビックリ。

言われていた通り請求先は世帯主である虹夫さんになっていたのだけど、金額が爆上がり。軽く毎期5000円は跳ね上がっています。これが残り7期分はあるのです。

 

これまでは私ひとりの収入に対して国保税の計算をしていたところを、私と虹夫さんの合算した世帯収入に税金が課されたのかな? と思っていたら違いました。

市役所に出向き、改めて教えて頂いたところ、国保税は「被保険者の属する世帯の世帯主に対し課する」とのこと。

 

虹夫さん自身は社保なのに……という、なんとなく納得いかない感はありますが、それが規則なら仕方がありません。でも、さすがに以前と今後での金額の差が著しくて、困惑は否めません。

 

すると対応してくれた職員さんがちょっと突っ込んだお話をしてくれました。

 

今回の総額が約5倍も跳ね上がった金額を元に戻す方法。

 

「お客様(私)が世帯主になることです」

 

もちろん夫婦での話し合いと同意が必要ではあるけれど、とも言っていました。

 

他には私が虹夫さんの扶養に入ることも提案としてお話してくれましたが、所得制限を考えるとそれは現実的ではありません。

 

私が世帯主になるなんて、考えたこともありませんでした。

結婚を考える前は、虹夫さんとは同一世帯として事実婚も考えていました。その場合世帯主は別々です。

でも、私は名前も戸籍も変える覚悟を決意を持って虹夫さんと結婚する道を選びました。

私が世帯主になって、虹夫さんがその「夫」という肩書になるなんてありえません。

 

そう考えて、改めて虹夫さんに職員さんからの話を伝えたところ「うん、それでもいいよ」と。

驚きすぎてすぐに聞き返しました。

間違いありません。虹夫さんは、支払いが大きく跳ね上がるなら世帯主を私にしてもいいと言うのです。

 

ショックでどうすれば良いのか分からず、何かいろいろと訴えてました。

明言は怖くて出来なかったけれど、それでは私の決意と覚悟を持って書いた婚姻届の意味が無いのではないのか、入籍などする必要は無かったのではないのか、という意味を遠回しで。

 

虹夫さんには幸いにも気持ちは伝わったようだったけれど、それでも現実的な『支払い』という部分で生活に直接影響もするものだし、世帯主の変更も視野に入れるべきだという考えは変わらず。

 

言葉を失い、意気消沈の私に、虹夫さんも察しくれました。

これまでのことで、私が如何に覚悟を持って虹夫さんと結婚するという選択をしたかを考えれば、軽々に世帯主の変更を提案するべきではなかったと謝ってくれました。

 

謝ってほしい訳ではありません。解決はしていないのですから。

でも、気持ちを理解してもらえたのはホッとしました。

 

帰宅して、先に入浴をさせてもらっている間に物凄く考えました。

虹夫さんは『世帯主』という立場にこだわりは無い人です。経済的に安くすむなら、変更しても構わないだけなのです。

経済的に問題が無ければ良いのです。

 

晩酌の際、改めて目を見て話しました。

独り暮らし時代、私は節約のためにスキンケアはオールインワンを使用していました。どこのドラッグストアでも買えるような、文字通りお手軽な商品です。

最近になって、なんとなく余裕を感じて化粧水や乳液を単品で揃えてみて、それがとても使用感が良かったので継続して使いたいと思っていたところでした。

 

でも、経済的な問題で虹夫さんが世帯主を降りると言うのなら、そんな贅沢もしません。

スキンケアはまたオールインワンに戻します。それで肌荒れがすることはありません。使用感が良く感じて私の気持ちが上がるかどうかの問題です。

ただの自己満足です。お財布にとっては微々たる余裕しか生みませんが……。

 

だからと言うのもおかしいけれど、世帯主はあなたがしてください。

 

虹夫さんは時々質問や確認を挟みつつ、私の提案を聞いてくれました。

そして、そこまで考えてくれたのなら、と納得してくれました。

 

この結論に、腑に落ちないという方もいるかと思います。でも、私たち夫婦はこれで折り合いをつけました。

 

これがもし私が感情的になって、「私の覚悟はなんだったのよ!」とか、「改姓した側の苦労を知りもしないくせにー!」とか感情的になって喚いていたら、こんなに速やかに終息をしなかったでしょうね。これも、アラフィフ大人婚ならではなのかもしれません。

 

熟年新婚夫婦、初の大修羅場。これにて幕引きでございます。

愚痴だから少し長くなりました。失礼いたしました。

 

おやすみなさい。

 

良トメという称号

「良妻」「悪妻」「鬼嫁」と、お嫁さんを評価する言葉は数あれど、夫や舅姑を良くも悪くも評価する言葉ってすぐには思いつきません。

 

私は「良」なのか「悪」なのか。

虹夫さんに聞いてみても、「まぁ、いいんじゃない?」なんて言葉で誤魔化されるのが目に見えています。

 

今日の夕食は冷蔵庫の食材などを考えると質素になりそうだと気付いた午後。虹夫さんと相談して義実家さんから頂いていた大分県民ならご存じ鶏めしの素と、これも義実家さんから頂いていた鮭の切り身を焼こうということになりました。インスタントですが、お味噌汁もあります。

 

それで充分だよー、なんてお互いに納得して帰宅。

途中に寄った市役所での出来事で、危うく結婚したことを後悔しそうになったりとしつつ(詳細は近日公開します)、洗濯物を取り込んだりお米を研いだりと家事を分担して順番に入浴。

 

虹夫さんがお風呂を済ませたタイミングで食事が始められるようにとあれこれ動いていましたが、まさに虹夫さんがお風呂から出てきたところでお母さんからお電話が。

 

「天婦羅揚げたから取りにおいで」と。

お酒のストロングは苦手ですが、これはリピ確定です(記事と写真は無関係です)



そりゃあ、行きますよね。私が虹夫さんでも行きます。

大皿に盛られたいか天、かぼちゃ天、いも天、玉ねぎとえびのかき揚げ、どれも絶品! お刺身に缶ビールまで頂いて、一気に食卓が豪華に!

 

虹夫さんが義実家さんへ行っている間に、今日はお弁当免除の日だったので玉子焼きを食べてもらってなかった、と急遽作りました。急いでいたので、虹夫さん好みの甘い味に出来なかったのが残念だけど。

 

義実家さんでの虹夫さんとお母さんの会話も教えてもらいました。

アパートでは揚げ物はしないこと、ガスコンロに備え付きの魚焼きグリルも使わないこと……。

片付けが面倒なので、揚げ物はしないと結婚前から宣言していた私。バラすなよ。

 

すると虹夫さん、お母さんが「今度とんかつ揚げるけん、て言ってたよ」と。

 

お母さま、それ……、予告ですね?

しかと受け取りました。なので、次は夕方には知らせてください。

 

ネットスラングではお姑さんを「トメさん」、お舅さんを「ウトさん」と言うそうですね。

それで言えば、お母さんは間違いなく「良トメ」さんです。

 

虹夫さんは勿論、トメさんウトさんからも「良妻」と言ってもらえるように頑張ります。

まずは毎朝虹夫さんに起こされながら愚図るのを、なんとか改善したいです。

 

それでは本日もお疲れさまでした。

おやすみなさい。

 

母は偉大

皆さんは生卵を購入した時、買い物袋の底に入れますか? それとも他の商品を詰めてから最後に載せるように入れますか?

 

私は「下派」、つまり最初に袋の底に置くのですが、虹夫さんは「上派」、つまり最後に載せるタイプだということが少し前のお買い物で判明しました。

 

お互いに「何言ってんの?!」とビックリ。

虹夫さんは「潰れちゃうじゃん」と言いますが、卵は縦からの圧に強いので、上からどんなに重圧が掛かっても簡単には潰れません。

 

最後に入れると、袋の中で傾いてしまっていろんな方向から圧が掛かって割れやすくなるとも思いますし。

 

そこで意見は真っ二つ。珍しく相容れません(いや、いつものことか)

 

SNSでもご意見を募ってみましたが、お友達からの意見は圧倒的に「上派」。

というか、「上派」しかいない。そんな馬鹿な。

 

記事とは無関係な、別府市にある泡盛と沖縄そばのお店。品揃えが凄い。

 

納得のいかない状態が何日も続いたある日のことです。

 

その日は虹夫さんのご実家から夕食に招待されていました。

月に1回程度のペースで開催されているこの夕食会で、虹夫さんと意見が分かれた上に誰からも賛同してもらえないと、今回の買い物袋における卵の位置の話をしました。

 

「私、下に置くよ」とお母さん。

 

おかあさまーっ!!(歓喜)

 

「ほらほら! 下派いるやん!」と、鬼の首を取ったように虹夫さんにアピールする私。まるで子供です。

 

長年そうしてきたというお母さん。ですよねーと私も嬉しくてたまりません。

いつも言い負かされている虹夫さんに、初めて勝てた気分です。

勝負事じゃないけど。

 

以来、お買い物で卵を購入すると、虹夫さんも最初に卵を買い物袋に入れてくれるようになりました。決裂した意見が、綺麗にまとまった瞬間でした。

 

喧嘩にもならない些細な論争でしたが、本当にしょうもなくて犬も喰わぬとはよく言ったものです。

 

お母さんの鶴の一声、とも言えますね。

 

栄一と柴三郎、そして梅子

以前から虹夫さんの財布がかなり傷んでいることに気づいていた。

小銭入れから小銭が零れ落ちることも増えてきた。

 

よし、お付き合いを始めてからの2回目の記念日はお財布をプレゼントしよう!

 

そう決めたは良いけれど、虹夫さんは実は大変こだわりの強い人。単純に二つ折り財布であればなんでも良い訳では無く、中ベラというものが必須なのだという。

 

当初クリスマスにキーケースをプレゼントしたお店で購入をしようと思い立ったのだけど、そちらには中ベラありのデザインがない。残念。

 

ネットショップなどでも探したけれど、予算内に中ベラありがやはり無い。

 

因みに予算は栄一さんおひとりまで。お財布の予算としては少ないかもしれないが、今の私に出せるのはこれが精いっぱい。先月から頑張って節約してきました。

 

本音を言えばサプライズでプレゼントをして驚かせたかったのですが、これはもう店頭でしらみつぶしに探すしかありません。虹夫さんに、貴方の財布を買いたいのでお店に連れて行ってくださいと正直にお願いしました。

 

その頃には、財布は遂に革が剥がれてテープ糊で補強するという事態に。早く買いに行きましょう。

まだまだ暑い夏の空です

私はドンキやデパートで探そうと思っていましたが、虹夫さんは「そんなにいいものじゃなくていいよ」とショッピングモールを提案。そこでも遠慮を見せる虹夫さん。

 

子供のお小遣いでも買えるようなお財布を手にして「これでいい」というのを、「縫製が荒いから」と理由をつけて却下する私。

栄一さんレベルのお財布なんて恐れ多いとまでいう虹夫さんに、仕方なくこちらが折れて柴三郎さんが3人くらいのお財布を購入することになりました。

 

そのお財布は長年売り場にいたらしく、値段が何度も変わったのでしょう。値札シールが何重にも貼られていました。

あとあと虹夫さんがシールを剥がしたところ、以前は梅子さんもうひとり分も高かったことが判明。

 

小銭入れがボックスタイプなら文句なしではあったけれど、充分満足なお買い物でした。

 

これからそのお財布に、いっぱい栄一さんや梅子さん、柴三郎さんをお招きしましょうね。

私も頑張りますので。

 

新しいお財布さん、虹夫さんをよろしくお願いいたします。