妙春堂の日常ーアラフィフ婚のすゝめー

アラフィフ婚にむけての日常つれづれ日記

映画『記憶にございません!』を観てきた

10月1日のことですが、映画『記憶にございません!』を鑑賞致しました。

少し前に『引っ越し大名!』も鑑賞していたのですが、どちらもコメディと言うことで私の大好物です。

敢えて問題があったと言うならば、『引っ越し大名!』は時代劇だということを忘れていた私の間抜けぶりでしょうか。時代劇ですよ?ただ楽しく笑って終われる訳がないのです。殺陣がある訳ですよ。刃傷沙汰ですよ。…観てるだけで痛いやないですか!

この作品に対して「あちゃ~私の馬鹿ぁ~」と思ったのはそこだけ。全体を通して最高に楽しい映画でした。

 

さて本題。今回の『記憶にございません!』。監督が三谷幸喜氏だというだけで期待度は高まりますが、それ以外の予備知識は入れずにチケットを購入してスクリーンへ。

この作品の主人公はとにかく一言で表すなら【人としてクズ】としか言いようのない日本の総理大臣。暴言・セクハラ・女性蔑視・傲慢で動物の虐待までしてるって…。おいおい、なんでそんな人が一国の総理大臣になんてなれてるのよ!(そのからくりは本作をご覧くださいね)。

ある日、誰も予想もしていなかった事件が発生して総理が記憶を失ってしまいます。子供時代については覚えているのに、何故政治家になったのか。政治家になって何をやってきたのか何も思えていないのです。

秘書の協力で記憶喪失を隠しつつ、己の人でなしっぷりを記録画像で確認してショックを受ける総理。当然辞職して逃げ出したい。

だがしかし、そうは問屋が卸さない。秘書たちの熱い言葉に心を打たれて(たぶん本質は超がつくお人好しなのかも)、彼は総理を続けます。

そして本当に今の日本が取り組まなければならないこと、削ってしまわなければならないことを実現する為に動き始めるのです。

 

これらを中井貴一さんが凛々しくも可愛く頼りなく…と、忙しく演じていらっしゃいます。恥ずかしながらあまり中井さんの出演作品を観たことがないと言うか、邦画が面白いと感じ始めたのが最近なので、大ベテランであることは認識していてもどれほど素晴らしい俳優であるかはこれから楽しく拝見し、実感していきたいと思います。

 

他に特筆したい俳優さんとして、付け耳で存在感を放ちまくっていた外務大臣役の飯尾和樹さん。芸人の方ですよね。「ずん」でしたっけ。

そしてこの令和にあっても粘ってエコスタイルの財務大臣役、小林隆さん。やりすぎな程のエコスタイルから覗くふくらはぎが、私には輝いて見えました(どこ見てんだよ)。

総理の古い友人役で作中ではちょっと悪い役どころだった梶原善さん。そもそも狙っていたんでしょうけど、どこからどう見ても横山ノック氏です。横山氏の生涯を映像化なさる際は、梶原さん以外のキャストは考えられないでしょうね。

あとは、キャディ姿にまでなった佐藤浩市さんですね。いくつになっても渋く男臭いだけではなく、こういう役を演じてくださる俳優でいて頂きたいです。笑いがこらえきれずに口許がピクピクしちゃいましたよ。

 

さて、鑑賞したのは冒頭にあるように、10月1日。消費増税の日ですよ。

そんな時に映画の冒頭でも「消費税どんどんあげやがって!」(←意訳)と総理に市民が詰め寄るシーンがあります。なんとタイムリー!

釈迦に説法と一蹴されてしまいそうですが、現職の政治家の方やこれから志す方々にも是非観て頂きたい作品です。

 

★素地となる政治や経済の知識がありませんので、キャストや構成についての語りに終始してお恥ずかしい限りです。でも、楽しいものは楽しいと、自分の言葉でダラダラ書きたいだけなのでどうかお目こぼしを…。