アラフィフ婚のすゝめ

アラフィフ婚夫婦の日常つれづれ日記

【連載】アラフィフ婚への道14「ちょっと自慢したいんだ」

仕事の移動中、社長からご自身の結婚の際に打ち合わせで奥様と喧嘩になったという話を聞いた。

そして、その結婚は長くは続かなかったらしい。

 

これは以前にもこのブログでも少し触れたけれど、よく聞くエピドートだ。

結婚式の準備中に不協和音が生じて、そこからこじれて結婚生活が長く続かなかった、なんて話。

 

離婚したカップルの中でも比較的多いと感じる原因のひとつだが、翻って私と虹夫さんはというと、全然そんなことが無い。

 

虹夫さんは殆どの私の希望は叶えてくれるし、たまに暴走にして無茶を言っても理路整然を嗜めてくれて、私も素直に聞き入れることが出来る。

 

準備段階での亀裂など、この先の長い人生を共に歩むことを考えたら私はもうその時点で「やめて正解」だと感じてしまう。違和感は、大抵は間違っていないものだ。

 

 

そんな私と虹夫さんはお友達からも職場の同僚からも『仲の良いカップル』と認識して頂いているが、今日はちょっとだけ、そうとは言えない状況になった。

 

それは、入籍の日をいつにするか問題。

 

私は結婚式の日に婚姻届を提出して、その日を結婚記念日にしたかった。

 

けれど、その日は週明け。

夕方の挙式のためには昼には会場入りしなければいけない。午前中に届け出を出したいところだが、この時点で私たちはまだ別居状態。一緒に市役所へ届けを出すには時間がない。

 

「通勤ラッシュの中を市役所にとか行かれん。勘弁して」と虹夫さん。

 

そこで私の考えとしては、週末の間に時間外提出をするというもの。

そうすれば、開庁時間の週明けに受理されて結婚記念日になるのではないか、と。

 

だが、虹夫さんは異を唱える。私にはそれが理解できない。

暫く同じような問答が続いた後、虹夫さんが言った。

 

「じゃあ元日に婚姻届出した人は?」と。

 

あれ? そういえば、今年の元日にお友達が入籍したよな。

時間外しか受け付けていないのに、その日が入籍日になるの?

 

飲み込みの悪い私は混乱し、ここでようやく違和感を覚えてスマホをポチポチ。

 

そこで分かったのは、時間外提出はその時点ではあくまでも受付どまりだけれど、届け出の内容に不備がなければ提出した日に受理した扱いになるのだそう。

 

て、ことは、私の希望の日より以前に時間外提出をして、記入内容に不備がなければ提出した日が入籍日になるということ。

え、私の希望する日ではなくなるの?

 

「だから、ずっとそれ言ってるんだけど」

 

と虹夫さんに言われて激しくショボーン。落ち込んでしまった。

 

自分の思惑が外れていたことも、虹夫さんの話を理解出来ていなかった自分にも嫌気がさした。

 

 

どうしても挙式日に届け出を出したいのであれば、事前に準備した婚姻届を私か虹夫さん、どちらかが近所の市役所の支所に提出すればよい。幸いにもお互い近所にそれぞれの地域の支所がある。

 

だが、婚姻届は一緒に出したい。

そこはお互いに意思が一致している。

 

ひとりで出したい日に出しに行くか、希望していた日ではなくてもふたりで一緒に提出しに行くか。

 

決まってるじゃないか。一緒に行くんだよ。

 

挙式日は私の我が儘を押し通した。

だったら、入籍日は虹夫さんの言葉に従おう。

 

これからの人生を一緒に歩むスタートで、食い違いは起こしたくない。

 

私と虹夫さんはもうアラフィフなので、お若いカップルに比べるとこの先一緒に居られる時間が長

いとは言い難い。末永くなどないのだ。

 

だからこそ、限られた残りの時間を一緒に穏やかに過ごしていきたいと考えている。

喧嘩なんてしている時間が勿体ない。

 

こんな心の境地で結婚が出来ること、本当にアラフィフ婚って悪くないぞ。

 

そこは自慢してもいいかな、と思っている。