アラフィフ婚のすゝめ

アラフィフ婚夫婦の日常つれづれ日記

犬も食わぬほどに相容れぬ夫婦の実態

独身時代の私の住まいがいかに酷い汚部屋であったかは、これまでにこのブログでも度々語ってきた。

実は実家も汚部屋、というか汚屋敷である。主に母の空間であるが、それはもう魔窟とでも例えられるほどに凄まじい。足の踏み場もなければ身体の向きを変えることすら困難なのである。

これまでにも兄が少しずつ片付けてはいたけれど、すぐに元に戻されてしまうとのことで私にヘルプ要請がきた。

 

この汚屋敷との闘いはいずれまとめて書きたいと思うが、今はこの時に発掘されたレアアイテムについて書こうと思う。

 

なんと、姉が大学生だった頃に所有していたスーパーファミコンが出てきたのだ。少し離れたところからはケーブルも。まだ使えるのかは分からないけれど、虹夫さんは古のゲーマー。ファミコンもスーパーファミコンも、子供の頃からかなりやりこんでいると言っていた。

これは喜んでもらえるかもしれないと、姉の了承のもと持ち帰ることにした。

 

帰宅後、さっそくテレビに接続するものの、パワーボタンを入れても反応がない。残念、壊れているのかな。でも電源は入っている。もしかするとケーブルに問題があるのかもしれないとのことで、虹夫さんの実家に眠っていたケーブルを使ってみることに。

翌日、改めてケーブルを変えてのリトライ。なんと、見事にテレビには昭和から平成へと移り変わった頃を思い起こさせるドットの荒い、だが色彩鮮やかなオープニング画面が現れたのである。

因みにこの時のソフトは本体と一緒に偶然箱に入っていた『ぷよぷよ』であったが、そこから数日のうちに虹夫さんは実家から『ドラクエⅠ・Ⅱ』更に『Ⅲ』のソフトを持ち帰ってきた。

意外と状態が良い



我が家にスーファミがやって来て以来、夜も朝もゲームに夢中な虹夫さん。本当に楽しそうで、普段から私が大好きなミュージカル映画や漫画の話をしても「虚無」になっている時とは大違い。

お付き合いしていた頃から、虹夫さんがこんなにも何かに熱中している姿なんて見たことがない。

本当にゲームが好きなんだな。私にはその魅力がまったく分からないけれど、虹夫さんも私が好きなことの話をしていると「本当に楽しそうに話すね」と苦笑いして、「でもこめんね。全然その良さが分からない」と付け加えていた。

なるほど、ようやく分かりましたわ、あの時の虹夫さんの気持ちが。実際、虹夫さんが真顔でテレビ画面を凝視しながらコントローラーを操作している感情が私にはまったく伝わらない。

 

これまで私が読書やらブログに創作活動(大したことない)の為にパソコンのある寝室に引きこもっている間、虹夫さんはぼんやりテレビやスマホ動画を見ていた。なんとなくそれは味気なくて申し訳ない気持ちになることもあった。

でも、今は隣のリビングで童心に返ってゲームに夢中な虹夫さんがいる。

私はパソコンを叩きながら、大好きなミュージカルソングや洋楽をYouTubeで流して楽しんでいる。

 

お酒以外の趣味嗜好があまりに違いすぎて、理解し合えないことの方が多い夫婦だけれど、否定しない、押し付け合わない、邪魔をしない。そしてお互いの居心地の良い環境を尊重しあう。これが私たちの鉄則。

 

独り暮らしが長かった分、誰かと共同生活をするなんてストレスだと思っていたけれど、思いのほか今の私は自由である。