妙春堂の日常ーアラフィフ婚のすゝめー

アラフィフ婚にむけての日常つれづれ日記

イワシの頭とヒイラギの葉

2022.02.04

節分にまつわる思い出のひとつに、たぬきがいます。

どのくらい昔のことか。ある年の豆撒きをした翌日、妹が何やら興奮気味に、でも声を落として私を呼びにきました。促されるままに、掃き出し窓のある和室へ行くと、妹は窓の外を指し示します。

 

猫の額ほどの庭を、覗いてビックリ! そこにはもふもふの毛玉、たぬきさんがいるではありませんか!

 

たぬきさんは前夜に私たちが撒いた豆をもぐもぐしていたのです。ふおぉぉっめっちゃかわええ!

田舎ではあるけれど、山からは少し離れた場所に住んでいましたので、意外と野生動物に遭遇する機会はなかったのですよね。初めて野生のたぬきさんを見られて、もう妹と大興奮です。

 

現代なら、間違いなくスマホでバシャバシャ画像や動画を撮っていたでしょう。当時は白黒のガラケーどころか、PHSすらまだありませんでしたもの。

 

昔は毎年、父が扮した鬼に豆を兄弟で豆をぶつけたものでした。歳の数だけ豆を食べましたし、軒先には眼をくり抜いたイワシの頭とヒイラギの葉を吊るしました。

 

近年は恵方巻を食べることが豆まきよりも主流になりつつあるようですが、イワシの頭とヒイラギの葉ってもはや過去の遺物になっていませんか? 知ってる人、いるかしら?

 

眼をくり抜いたイワシを吊るすのは、それを見た鬼が「人間はなんと残酷なのか」と恐れて逃げ出すと言われているから。ヒイラギの葉は魔除けです。

うちの地元だけの話ではないと思います。イワシを見て逃げ出す鬼のイラストを、絵本で見た覚えがありますもの。遠い昔のことではあるけれど。

 

当時の我が家の狭い庭(強調)にはヒイラギの木が植わっていましたが、よく考えると最近ヒイラギそのものを見る機会がないように思います。以前はあちこちの植え込みにありましたよね? どこに消えたのかしら、ヒイラギ。棘々しくて危ないからと撤去されてしまったのかしら? もったいないな。

 

ちなみに我が家のヒイラギは家を建て替える際に処分されてしまいました。濃く鮮やかな緑は癒しにもなったのに。残念。

 

時代の流れとはいえ、風習が忘れられていくのは寂しい。衛生的にイワシの頭を玄関先に吊るすことは出来なくても、そんな風習があったことは忘れてほしくないな。

今後も時々は、こんな時代もあったのだよと、おばちゃんならではの視点で語っちゃおうかな。

THE 自己満足!

 

ところで先程、母から強く勧められていたデジタルイラストの通信講座に申し込みました。

書くこと以外はなにごとも長続きしない私です。大丈夫でしょうか。とても不安ですが、母からかかる『早よ申し込め』圧力も負担です。もういい歳なのに、親からは逃れられないものですね。

まぁ、受講料負担してくれるっていうんだからお言葉に甘えさせてもらった訳だけど。

 

いやいや、甘えじゃないよ。これも母の自己満足に付き合っているのですよ。そう、そういうこと(自己完結)

 

今日は寒かったですね。明日は更に冷え込むそうですよ。仕事帰りにしっかり食料買い込んだので、この週末はコロナ禍でもあるし、引きこもって過ごします。毎週そうしてるけど。

 

皆さまもコロナ、風邪、花粉にくれぐれもお気をつけて。それではよい週末を。