アラフィフ婚のすゝめ

アラフィフ婚夫婦の日常つれづれ日記

視力検査

昨日のことです。

お昼まで仕事をした私と虹夫さんは、別府ランチ→杵築散策へドライブ。

 

杵築は坂の町です。急斜面の道をテイクアウトしたお茶を飲みつつ、のんびりお散歩。

途中で無人販売の生姜の塊を購入したり、228(ふじや)さんのふじ焼きを買ってみたり。

穏やかな時間を過ごして、帰路に着きます。

 

夜は虹夫さんのご実家でお食事会の予定。早めに自宅へ向かいましょう。

 

大分市まで戻ったところで、虹夫さんに大型のドラッグストアに寄ってもらうようにお願いしました。そろそろアイシャドウが切れそうだったので、新調したかったのです。これまではピンク系でしたが、これから寒くなるし手持ちのコートの色とかショートになった髪とかを踏まえたらグリーン系に変えようかな、と。

 

買うものはおおよそ決まっていたので、虹夫さんは駐車場で待つことに。あまり待たせてはいけないと思って「何分くらいで戻ったらいい?」と尋ねたところ「15分くらいかな」と返ってきました。

車内の時計は『3:35』なので、『3:50』までに戻れば大丈夫だな、と急いで店内へと向かいました。

 

店内では予想外に私の欲しかったメーカーの商品が無く、でも別のお店に改めて寄り直してもらうのも虹夫さんに申し訳ない。別メーカーでいいか。ついでに白髪染めとシャンプーとコンディショナーも購入しよう。

アイシャドウと追加で選んだ口紅で悩む時間が長かったから、そろそろ時間が気になってきた。スマホで時間を確認。

 

『16:04』

虹夫さんのお父さんが振る舞ってくれたひれ酒。ボンボン炎上がってました。



……え?

なんで4時過ぎてるの? え、虹夫さんの性格からしたら「まだ?」とか「大丈夫?」なんてメッセージをくれるはず。それすら無いということは、こ、これはガチギレされている……?

血の気がザーッと引いて、大急ぎでレジへ。

エコバッグに雑に商品を詰めて小走りで駐車場まで戻りました。

 

運転席の虹夫さんは特に変わった様子もなくスマホをいじっています。慌てて助手席の扉を開けてみるも、虹夫さんは平然としています。

「あの、私、お店に入って行ったの何分だった?」

「3:55。15分って言っていたから、今4:10で丁度良い」

「え?」

先程確認した時計を確認する。4:10。頭の上にクエスチョンマークが大量発生。そんな私を見て虹夫さんも不思議そう。

 

あの、私さっき時間を35分だと読んでて、だから50分までに戻ればいいや、と思っていたら店内で4時過ぎてるのに気づいて、私いつ時間ワープしたの?! てパニックになって、それで慌ててレジ行って……。

もたもたと説明する私に虹夫さん、苦笑い。単純に私の見間違いよね。もうこれから常に眼鏡かけます。

 

おとなの宣言

先日こちらで「メタボ確定」であることをバラされたからか、はたまた本日届いた健康診断の結果が「ゴリッゴリに悪かった」からか、遂に虹夫さんがダイエットをすると宣言しました。まずは本日からの二日間、つまり月曜日と火曜日を休肝日にします。

 

休肝日とか、何年振りでしょうか。この決断に至るまでの間に、余程虹夫さん的にも思うところがあったのでしょうかね。

 

食事も基本的にかさ増し料理にし、徐々に減らしていく方針です。

空腹で苛々して、これまでの穏やかな空間をギスギスしたものにはしたくありません。そんなことでお互いにキレやすくなって、本気で「犬も喰わぬシリーズ」をリアルなものにはしたくありません。

焼きサバ、しらすと大根おろし、牡蠣ご飯、豚大根



さて、問題は運動です。

虹夫さんは仕事から帰ったら30分ほど歩くと言っています。

私としてはそれも良いのですが、おうちの中で数十分のダンスとかで良くないかな、なんて思っています。お腹周りを集中的に鍛えつつ、背中や肩のお肉も撃退するタイプです。

音楽に合わせて楽しく運動するのが良いな、というのが私の考えで、試しにそのタイプの動画を虹夫さんに見せてみたのですが、「そうじゃないんだよな」と返って来ました。

 

まずは有酸素運動をしたいという虹夫さん。ダンスでも有酸素運動は出来るよ、とは言うのですが、珍しく断固として拒否されてしまいました。

 

いいよいいよ、ひとりで行ってくればいいやん。なんて勢いで言ってしまいましたが、それは良くありません。そこは反省。もしお散歩中に事故に遭ったりしたらどうするつもり?

 

いつかはふたりで毎日お散歩を日課にする生活には憧れてはいるけれど、それは今? いや、寧ろ遅いくらいかな?

明日は仕事から帰宅したら、早速片道15分の周囲のお散歩をしてみますか? まだ引っ越してきて、周辺のことなんにも分かっていないですからね。

楽しんで歩くことが出来そうですよ。

 

実はスマホアプリで、約1年前の虹夫さんの画像がおすすめで出てきました。明らかに、現状は一回り大きくなっています。そしてそれは私も同じです。ヤバいです。マジで。

 

痩せましょう、虹夫さん。身体を軽くして、結婚指輪のくるくる回るくらいになりましょうよ。

 

それらはいいとして、早く体重計買わないと変化が分かりませんよ。もうすぐお給料日だから、検討しましょうよ。

 

今年は最高の時間を迎えたのですから、来年はちょっとストイックにお互い時律しましょう。

 

 

 

103万円と130万円の壁の間

秋の選挙が終わってから、急速に高まる103万円の年収の壁取っ払え論。

年間所得が103万円を超えると、世帯主の扶養からは外れておかないと所得税が発生するやつです(説明が超ざっくり)

以前から最低賃金を上げることには熱心なのに、総収入を押さえつけていることの意味が分かりませんでした。何かしらの改善がされるといいですね。

 

私はパート先(厳密にいうと違うのですが、分かりやすく表現)の管理者が夫である虹夫さんなので、収入やら法務関係やら全部丸投げしているのですが、虹夫さんによると今の私の所得は余裕で103万円を超えるのだそうです。だから扶養には入れずに健康保険も社保ではなく国保で継続してほしいとのことでした。

言われるがままに世帯主を変更して国保を継続したら、国保税の請求先が世帯主の虹夫さんになって請求額も爆上がりしたのはいつか書いたとおりです。

 

だがしかし、103万円は所得税が発生するかしないかの指標。年収の壁には他にも106万円と130万円の壁があります。

その「130万円の壁」までは、寧ろ私を扶養に入れていた方がお得じゃん! ということに、ある日虹夫さんは気が付きました。

私が虹夫さんの扶養に入れば当然爆上がりした国保税は掛かりません。虹夫さんの所得税もかなり抑えられるそうです。他にもなんちゃらかんちゃら言ってましたが、私の小さな脳みそでは覚えきれませんでした。残念。

 

ひとつはっきりしているのは、私の年収の壁は130万円まではかなり余裕があるとのこと。

つまり、私の年収って130万円までは程遠いということ……。しょぼん。

 

いいのよ、身の丈に合った慎ましさでふたり暮らしていければ、それでいいの(遠い目)

 

かさ増し料理、頑張ります。

えのきとニラを追加したかさ増し豚キムチ。主役は豚ではなくえのき。



ところでこの私を扶養に入れる手続きのために、虹夫さんは合計で4回も年金機構に足を運びました。最初の不備や書類の不足などはある程度仕方がないにしても、指摘はいっぺんに済ませて頂きたかったですわ、年金機構さん。

 

虹夫さん、改めてお疲れさまでした。虹夫さんに世帯主でいてもらうようお願いして、個人的な出費を抑えるためにスキンケア用品のランクを落とすと約束しましたが、元に戻していいってことよね。あ、それは違う?

 

伏兵さん、いらっしゃい

結婚披露宴での花嫁の手紙にて、私はこうしたためました。

 

「この先の人生で何か身体的に心配があるとすれば、お互いにメタボまっしぐらだからなんとかしないとね、くらいなものです」と。場内爆笑の渦。

 

……て、「くらい」じゃねーよ、とっくに深刻だよ私と虹夫さん。

引っ越しの際に古くなっていた体重計も廃棄してしまっているので、現在の自分の体重は把握していませんが、明らかに結婚式の時より肥えました。あの時だってドレスかなり補正したのに……。

健康診断も昨年と今年は受けていないので明確に診断を受けた訳ではありませんが、メタボ確定と言って良いと思うのです。

虹夫さんはもう完全にメタボです。

 

本当にどうにかせんといけんちゃ! でも、毎晩野菜少なめ、肉多めな食事だし、お惣菜にもかなり頼ってるし。仕事してたらついつい自分に甘くなって、そうなっちゃう。

 

いや、分かってる。それじゃ駄目なことくらい。

少し前にお芋掘りしてきました。今年は暑さからか、全体的にこぶりです。



最近になって、毎朝起きられない私に代わってお弁当を作ってくれるようになっていた虹夫さんが提案してくれました。「もう完全に朝と夜とで分担しない?」と。

朝は5時には起きる虹夫さんが、自分の朝食とふたりのお弁当をまかない、洗濯機を回してゴミも出す。

私は7時頃にのそのそと起き出して、完了している洗濯物を干して身支度をして、虹夫さんと一緒に出勤。夜は料理と給仕と片付けを一手に引き受ける。

あら完璧。

 

しかも夜の食事や片づけを任されたということは、これから安い食材を選んだり、かさ増し料理をしたりでダイエットも出来るかもしれない。上手くいけば、へそくりも出来るかもしれないじゃないか(何度も書いてますが、このブログ虹夫さんも読んでます)

 

これは素晴らしい机上の空論。早速少し早めに帰れた日にスーパーに寄り、肉・魚・きのこ・野菜を厳選して購入。今夜はえのきとニラでかさ増しした豚キムチと大根の味噌汁を作ろう! とテクテク帰宅。

脳内シミュレーションしつつ洗濯物を片付けていると、虹夫さんからLINEがきました。

 

「母ちゃんがシチューとシシャモあるから取りにおいで、て」

 

おかあさま!!(白目)

 

そうだった。私たちには心強い味方であり食の伏兵がいたのだった。

まさか今夜はもうメニュー決めてるから要らない、なんて言えるわけもなく、虹夫さんには実家へシチュー(他数品)を取りに行ってもらいました。

 

かさ増し豚キムチはまた後日。その後には焼きサバとおろしシラスも控えています。

ヘルシーであり、お腹がぽんぽこりんになる料理をこれから探求していきます。

 

あと、クリスマスにはヘルスメーターをお願いしますね、レインボーサンタさん♡

 

もしもの世界

ふと思ったのです。これまでにも散々書いてきましたが、私と虹夫さんは性格も趣味嗜好も(お酒以外は)まったく異なります。

もしも子供を授かることが出来ていたら、どのような子育てをしていただろうか、と。

 

いえ、年齢も年齢ですので、最初から子供を持つことは考えてはいませんでしたよ。でも、もしも私たちがもっともっと早くに出会って、そういう関係が築けていたら?

 

両親の得意なジャンルが異なる場合、どちらの知識も与えることが出来るので子供の世界を広げることが出来るように思います。実際に私は父から理数系の知識や蘊蓄を、母からは詩的で文学的な見識を得ることが出来ました。

どちらも歴史や文化芸術を好んでいたので、古い映画や絵画などにも触れる機会を多く与えてもらいました。

 

その影響を多大に受けてか、理屈っぽくもあり、抽象的でもある私。もしも私が子供に何かを与えることが出来るなら、歴史の面白さ、音楽の楽しさ、物語の味わい、伏線回収と言う刺激を伝えることでしょう。

 

一方で、虹夫さんは雑学が豊富です。知っているのが少数派な面白い知識を沢山持っているし、何かを尋ねればいつでも的確な回答を返してくれます。

特にこれとい特化したジャンルはないけれど、よろず満遍なく頼りになります。

 

ただひとつだけ、気掛かりがあります。お互いの笑いの好みです。

私と虹夫さんは同じ芸人さんのネタを見て一緒に笑ったことがありません。私が声を上げて笑っている時、虹夫さんはスンとしています。虹夫さんが爆笑しているところって、見たことがありません。

何度か虹夫さんから「これ初めて観た時、腹抱えて笑った」と見せてもらった動画がありますが、どれも物理的に痛いとか、臭いとか、お下品だとかばかり。体当たり芸とか、リアクション芸が大好きなのです。こちらは顔をしかめるばかり。

 

もしも私と虹夫さんに子供がいれば、きっと虹夫さんは「これ面白いぞ」と我が子にそういった動画を沢山見せるでしょうし、下手すればそんなちょっかいを出すかもしれません。行動力のある人なので、もしかすると一緒にやり始めるかもしれません。

そんな場面を見つけたら、私なら「今すぐにやめなさい!」と叱り飛ばしてしまうでしょう。

生のお魚とか触れない!なんて言ってられない。生さんま焼きました。



お父さんは楽しんで大笑いしてくれるのに、お母さんは目くじら立てて怒る訳です。

子供は板挟み……。

他はともかく、お笑いの好みは子育てするにあたってよくよく話し合う必要があるかもしれません。

 

なんにせよ、私も虹夫さんも子供は大好きで、どちらも不思議とこどもには好かれるタチです。私の怒鳴り声は上がるにせよ、賑やかに過ごせていたかもしれませんね。

 

ところでこれをお読みの方で、志村けんさんの『ケンちゃんブー』てネタをご存じの方いらっしゃいませんか? 虹夫さんは昔リアルタイムでそのネタを見たことがあるそうなのですが、私を含めて「それ知ってる!」て方と出会ったことがないと言うのです。ウィキペディアには僅か2行ほどの記載があるので、虹夫さんの見た幻ではないことは確かなのですが。

ケンちゃんブーをご存じの方、テレビで観たよという方、何かしら反応頂けると虹夫さんが喜びます。

 

それは刺激じゃなくてストレス

洗い物をしていて、すすぎの為に水道のレバーを引き上げようとして蛇口を掴んでしまいました。

「あぁっ! もうっ!」

と自分に悪態をついてしまい、何をひとりで騒いでいるのかと気になっているであろう虹夫さんに「今ね、こういうことをしてしまったの」と説明をしました。

虹夫さんはスマホを見ていた顔を上げてにっこり。

「楽しいね」

こんな風に、いつも虹夫さんは私のおっちょこちょいを楽しんでくれます。

 

時には買っていた物の存在を忘れていて、ひょっこりそれが出てきた時には「そうそう、あなたその為(所用に使う為)にうちに来てくれたんじゃなーい!」と声を掛けている場面を目撃され、目を丸くされたりもします。

 

虹夫さんにはまだなかなか理解してもらえませんが、独り暮らしの長かった私から言わせれば家具家電は同居人です。ビニール袋や氷にだって楽しく話しかけますよ。返事は求めていません。お話しできるのが楽しいのです。

怪しい人だと感じられますか? テレビと会話なんてまだまだ独り暮らしでは初期段階(初期症状?)ですよ。

 

そんな些細なことでも楽しんでいる熟年新婚夫婦の私たちですが、ひとつ不満があります。主に私が抱えている不満なのですが。

私の腕には長径1cm弱のシミがあります。かなり濃いし、ここまで大きいと大変目立ちます。勿論気になってしまって、消せるものなら消してしまいたいと悩んでいます。

 

そんなシミを、虹夫さんは度々人差し指でポチっと押して「ピンポーン」なんて言うのです。

私の悩みの種で遊ばないで! と「もう!」なんて怒るのですが、虹夫さんはニヤニヤ。それはそれは本当に楽しそうなのです。

 

これ以外にもちょくちょくからかってきては私の反応を嬉しそうに見ている虹夫さん。

「こういうことされるの嫌だ?」

なんて当たり前のことを聞いてきます。

「嫌に決まってるでしょ!」

「いいやん。退屈な日常にちょっとした刺激を与えてるんやん」

「……そ、それは、刺激じゃなくてストレス!」

「ストレスか!」

虹夫さん爆笑。何がそんなにおかしいのか。

9月の終わりに食べたかき氷。左奥が虹夫さん。



でもそれ以来、虹夫さんは私にちょっかいを出してはジト目で睨む私に、「ストレス?」なんて上目遣いで聞いてきたりするのです。

聞くまでもなく、ストレスです!

 

虹夫さんに伝えたい。

私はあなたと一緒にいられるだけで楽しいのです。わざわざストレス、じゃなくて刺激とかいらんです。

 

また惚気話になりましたか? 大変失礼いたしました。

 

 

天然の母

少し前に虹夫さんのお母さんについて書きましたが、本日は私の実母について書こうと思います。

とにかく天然で無神経な人です。

 

虹夫さんと結婚の挨拶に行ったとき、正座がツラそうだった虹夫さんに「これ使ってください」と、ピーナツ型のバランスボールを持ち出した話はいつか書きました。それくらい突拍子のない話には枚挙にいとまがありません。

 

先月下旬、結婚式のメモリアルフォトが出来上がりました。

結婚式の直前に脳梗塞で入院していた母。その後の検査で改めて手術をすることになり、入院が決まっていたので、入院前に実家に届けに行きました。

その際に、結婚式でお友達から「お母さんにそっくりやなー。すぐに妙春ちゃんのお母さんって分かった」というご意見が多かったことを伝えました。

すると母、強く何度も頷き笑いながら「うんうん、わるいところがな」と。

 

悪いところが似ているって何? と虹夫さん驚きつつ笑いを噛み殺していましたが、実は母が本当に言いたかったのは『丸いところ』。

つまり、私と母が太っていて顔や体型が丸いことを揶揄したのです。

母は顔面神経麻痺や脳梗塞の影響で舌が上手く回らず、残念なことに「ま」が「わ」にしか聞こえないのです。本人は気付いていないので、ただ笑っています。

 

長い付き合いで母の言葉選びの癖は把握しています。私はすぐに理解しましたが、こちらは笑えばいいのか怒ればいいのか判断が出来ず、ただ歯を食いしばるしかありませんでした。

 

入院の二日前、虹夫さんにお願いして八幡宮へ病気平癒の祈願をしに参拝。御守りも頂きました。

当日は手術の説明に私も兄と共に付き添うため、朝から虹夫さんに病院まで送ってもらいました。

 

これまでは兄に丸投げしていて知らなかったのですが、手術を伴う入院の前って長い行程があるんですね。受付してから検査に呼ばれるまでも、検査そのものも、次の説明を受けるまでも、その説明も、物凄く時間が掛かる!

 

説明待ちをしているとき、母が言いました。

「長いやろ? これだけ長いと誰かを付き添わせて申し訳ないわ。ひとりで来た方が楽でいいわ」

……は? と、カチーンときた私。元来、気が短いです。

「今日は来てごめんなさいねー」

なんて皮肉を込めて言ってしまったのですが、なんと母から返ってきた言葉は「ホントや!」でした。

 

あぁ、本当に来るんじゃなかったわ。御守りも返してもらっていい? て気持ちになりました。

 

そこは「そんなことないよ。今日は来てくれてありがとう」と返すものだと叱ったが、それに対する母の反応は「え? だからそう言ってるじゃない?」

 

どこで言った? 申し訳ないわ、がそれかい? ニホンゴムズカシイネー(片言)

 

精神的にぐったりしてきたところに、ようやく医師の説明に呼ばれました。

大変細かく丁寧に、あらゆる予測をあげてひとつひとつ解説をしてくださり、私としてはかなり不安は解消されました。

 

そうは言っても患部は脳の血管です。万が一にも事故が起これば、障害を負う可能性もあります。

本人はとても不安で緊張していることでしょう。

 

執刀医の先生が言いました。

「どうしたって、不安はあったでしょ? 生活の中でも心配はするでしょうし」

母、応えて曰く

「そうですねー。重たいものを持ったり身体に力を入れて、その途端に破裂したらとか心配になって。だから腹筋運動も出来なくてお腹周りがこーんなに(突き出たお腹のジェスチャー付き)」と。

 

医師、爆笑しながら曰く

「付き添いの方が“そうじゃないだろー”て顔してますよ」

私と兄が顔を歪めて項垂れてるところを拾う医師。そこはスルーして頂きたかった。

 

こんなネタが豊富な母ですが、翌日無事に手術を終え、現在は安定しています。

当初の予定していた手術以外にも、緊急で措置した方が良いと判断された箇所が複数あり、そちらも即対応して頂けたそうです。予定していた箇所もかなり危険な状態だったらしく、今回手術を決断しておいて正解だったとのことです。

 

母、ネタ以外にも運も持っているようです。それもかなり強いものを。

病気平癒のお参りに行ったに引いた御神籤。私も持ってます。

 

手術後の説明も兄と一緒に受けたのですが、そこで医師から「これで当面の不安は無くなったから」ということで、運動も心置きなく出来てダイエットも出来るね的なことを言われました。

どうだろうなー、という渋い顔をする兄の横で、私が「不安がなくなったことで気が大きくなって、更に食べるようにならないか心配です」と口走ってしまい医師大爆笑。

兄も乗っかって「これが正論です」とか言ってました。

 

何事も笑いに持って行ってしまう悪い癖も、私は母によく似ているかもしれない。