二日ほど前です。レインボーさんと酒蔵巡りツアーへ参加してきました。
一昨年の私の誕生日前にも参加したものの、謎の体調不良につき途中でリタイアしたコースです。
念願の萱島酒造さん(代表銘柄は日本酒の西の関)と南酒造さん(代表銘柄は焼酎のとっぱい)の敷地内に入れた時は喜びもひとしおです。
それぞれの蔵元の皆さんにはこれまで何度も各種イベント会場で顔を合わせていたので、初めての蔵見学に感激している私に「初めてでしたっけ?」と驚かれました。
ふたつの蔵で散々試飲をさせて頂き、昼食会場でもあるだけ飲み放題。
帰りには抽選でお土産のお酒も頂き、本当にお酒大好きな団体様大満足なツアーでした。
この昼食会場での出来事なのですが、ちょうど旅行会社さんに中国からの留学生が数人インターンとして参加していました。その中のひとりの女子学生が私の隣の席に着きました。
中国語を独学で学んでいる私を、添乗員さんがサポートしてくれようとしたようです。
まだ日常会話すらままならいのに、そんな無茶なと思いつつも、学生さんの優しさに甘えてGoogle翻訳を駆使しつつ、いくつか質問をしてみました。私の話した言葉の発音も修正してくれて教えてくれたり。大変お勉強になりました。
その中の流れで年齢の話になったのですが、彼女は21歳とのこと。あどけない雰囲気もあったので納得の答えでした。逆に私が年齢を聞かれたので、頭で1から10までを中国語を追いながら、なんとか47歳だと伝えると、彼女はびっくり。
日本語で「30歳くらいかと……」と。
わぁ、それはさすがにないけど、どうもありがとう(棒)
なんか気を遣わせちゃったな。申し訳ない。
その後も彼女のアッシュがかった綺麗な髪色について尋ねたら、これはオリジナル(生まれついた色)だとの回答が。あまりに艶々サラサラ軽やかで素敵なカラーだったので、種類なりサロンなり教えてもらいたかったのだけど、一切手を加えていないと知ってとても羨ましくなりました。
因みにその髪色になったのには理由があるらしく、お母さまが彼女を妊娠中に胡麻をあまり食べなかったから、と。
え? そんなことあるの? と思ってしまいましが、妹さんを妊娠中にはたくさんの胡麻を食べていたので妹さんの髪色はとても黒々しているそうです。
面白い話を聞けました。この場合は、黒胡麻なんだろうな。
現在の私の白髪対策には手遅れでしょうけれど、ちょこちょこと黒胡麻を食事に取り入れようかな、と思った次第です。
しばらくして添乗員さんが様子を見に来てくれました。そこで、私の四声(しせい)がまだまだという意味の会話がありました。すると学生さんとは反対に座っていたレインボーさんが盛大に吹き出しました。
「知性が無い?」と
「知性ちゃう! 四声! 四つの声と書いて四声!」
慌てて訂正しました。さすがに知性がないとか暴言の類でしょう。
結論として、やはりどんなに聞いたり読んだり書いたりしても、話す機会がなければ外国語は身に付かないという、ある意味当たり前のポイントに着地しました。
参考書をCDの音声を追いながら聞いても、簡体字の練習帳で文字をたくさん書いても、アプリを使っても、生の会話を経験しないと上達は難しいものです。
因みにこの日お話してくれた学生さんは、学校での日本語学習のほかにアルバイトをして日本語に触れていたそうです。なんと立派な。
引きこもりの私にはハードルが高いなぁ。でも、いつかは習得したい。
せっかく今は無職なんだから、いくらでも時間あるし、頑張ってみようかな。
ところで先程学生さんと年齢の話になったと書きましたが、そのやりとりをレインボーさんも聞いていたそうです。行き過ぎとも言えるお世辞発言が全力でツボにはまり、吹き出すのを必死に堪えたといいます。そんなことを言いながら、いたずら小僧の大きな目をキラキラさせて、私の顔をニヤニヤと見つめてきます。
失礼な人だ。
分かってるわよ、アラフィフに対して30歳に見えるなんて有り得ないことは。
でもね、これはお年寄りに対する若者の処世術なのよ。おそらくそれは万国共通。
年配者として、そこは素直に受け止めてあげるのが礼儀ですよ。
真に受けるのとは違いますからね。そこはお間違いのないように。
あくまでも私は47歳、アラフィフのおばちゃんです。
昼食会場を後にしてからは、大分空港のショップでぶんご銘醸さんの焼酎を試飲。
さすがに飲みすぎたな、とアイスのブラックコーヒーを飲んで一休み。その間、他のツアー参加者さんは足湯(大分空港の名物です)などを楽しんでいました。
移動中に大雨に二度ほど降られましたが、解散場所に着く頃に雨も上がり、各々帰宅の途につきます。私とレインボーさんはアミュのチルバーで焼酎カクテルをまったり一杯。
続いてお友達が飲みに出ているという居酒屋さんへ移動。
レインボーさんのお知り合いの方にたくさんお会いして、皆さん私の存在はご存じなので、至るところから結婚を促す言葉を掛けられました。
結婚式というより、お祝いする会という形で、よく使わせてもらう居酒屋さんの宴会場ですればどうかとまで提案してくれました。
皆さんのお気持ちは有り難いけれど、難しいところです。
結婚も勿論そうですが、まだ私が姓の統一に対するもやもやを完全に払拭しきってもいないし、住まいをどうするのか、いつのタイミングにするのか、現在プーの私に出来ることは?
レインボーさんの負担になることだけは避けたいのですが、先日も1件不採用通知がきたところです。ちょっと焦ってきています。
何より、レインボーさんが踏み込んだ話をあまりしてこないので漠然とした不安を覚えてしまう瞬間もあります。
そんな私の気持ちが伝わったのでしょうか。帰りのタクシーまで私を送ってくれる時、レインボーさんからお互いの将来について、ちゃんと考えてあれこれと調べ物も進めているのだと打ち明けてくれました。
ありがたいー、そしてすぐに不安になってしまう私が情けないー。
レインボーさんを信じようと思っているのに、根っからの自己肯定感の低さがそれを邪魔をしてしまいます。そんな私に呆れてしまわないか不安になります。
今更この歳になって、焦ったり急ぐ必要なんてまったくありません。そこは理解しています。
彼のペースを尊重して、私のペースとの差異は話し合って寄り添って擦り合わせていければ良いですね。
先は長いのですから。